【目的】
 2015年6月、「南相馬・避難勧奨地域の会」が「公益財団法人 共生地域創造財団」からキャンベラ社製測定装置(CJ-NAI食品放射能測定装置)の寄贈を受けました。実質的な運営は私たち「ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト」が担います。
 同装置は「液体」「有機物」「土壌」の分析が可能なため、私たちは主に土壌の分析に利用することとしました。
 土壌を分析したデータを持つことで、空間線量率(μSv/h)、表面汚染計数(cpm)と合わせると空間・地表・地中と3方向からのデータを持つことになり、汚染の状況をより多方面から分析する事がが可能となります。


CJ-NAI 外観
         
 本体、LenovoのノートPC、キヤノンのレーザープリンターで構成。本体の台座には移動できるようにキャスターがついている。    本体を上から見ると「CANBERRA」のロゴが。蓋は時計回りにずらして検体を入れる。    「お釜」の中。周りは厚さ37ミリの鉛で覆われている。検体は中に見えるセンサーの上に置く。

【CJ-NAI スペック】
検出限界(10分測定) ヨウ素131 30Bq/kg  セシュウム137 30Bq/kg  重量 120kg

 分析までの流れ─土壌採取から分析まで

【土壌採取】

事前に用意するもの
呼び径80A、外径89.1mm高さ50mmの鋼管(これを地面に叩き込み、直径80mm厚さ50mmになるよう土壌を採取する)
シャベル(地中に打ち込んだ鋼管を取り出す際に使用)
セットウハンマー(石頭ハンマーともいう。鋼管を地面に打ち込むのに使う。その際ハンマーの背で鋼管を打ち込む)
ジップロック(採取した土壌を収納する。広口の方が便利。採取日時、場所などを記入すること)
手袋(被曝を避けるために必要。プラスチック製やラテックス製の使い捨てができるものが良い)
マスク保護眼鏡など


 採取するポイントを決める。位置が分かるように写真を撮る。   鋼管を地面に打ち込む。    打ち込んだ鋼管を掘り起し易いように周りの土を除ける。    鋼管を掘り起こしたら一旦鋼管を裏返し、余分な土を払い落とす。    予め必要事項を書き込んだジップロックに収納。 
参考:動画1 / 動画2 / 動画3

【Naiでの分析】
採取した土壌を分析器にかける。
                   
 指定の容器を準備する。   この容器の中に、ビニール袋に入れた土壌をよく揉んで入れる。    間違えないよう容器を入れるビニール袋に検体番号と重量を記入する。    PCに登録したデータと検体が間違いがないか確認する。    間違いがなければ「お釜」の中に検体をセットする。    あとはPCのモニターで進捗を見守る。

【帳票の出力とデータの変換】
分析が終わると画面とプリンターに結果が表示・出力される。
   2015年11月17日に鉄山ダムで採取された土壌の分析結果です。
CS-137が1.36E+06±2.45E+05(1.36E+06=1.36×1000000=1,360,000)
CS-134が3.36E+05±6.07E+04(3.36E+05=3.36×100000=336,000)
合計で1.70E+06±2.53E+05と表示されています(1.70E+06=1.70×1000000=1,700,000)。
セシウム137と134の合計でKg当たり1,700,000Bqになります。
   次に、Bq/kgからBq/uに単位変換します。この検体は96,100,000Bq/uになります。
40,000Bq/uで放射能管理区域ですからとてつもなく高度に汚染されていることが分かります。

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